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アメリカやイギリス、カナダといった先進国の薬剤師や薬局の事情を記載した記事はよく見かけますが、発展途上国の薬局や薬剤師の様子を記載した記事というのは、あまり見かけません。

今回、インドネシアの薬剤師、薬局のことを書いた記事を見つけたので、紹介致します。

インドネシアで行われたアジア薬剤師会連合「FAPA

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FAPAとは何?……Federation of Asian Pharmaceutical Associationsの略語です。

1964年にできた連合です。日本を含むアジア5か国の地域薬剤師会が中心となって活動しています。

現在はアジア太平洋周辺の17の薬剤師会がFAPAに加盟しています。

FAPAの大会は2年に一度、開かれています。

インドネシアという国

インドネシアは17000以上の島々からなっている国です。

インドネシアの天然資源がいかに豊富かということは、生物の多様性が世界第一位のブラジルに次いで第二位であることからわかります。

インドネシアは西洋医学だけでなく、この豊富な天然資源を元にした伝統医学についても研究を重ねてきました。

2012年の大会の様子

発表者;WHOのS氏は、現代薬だけでなく、古くから伝わる伝統医学で使用される伝統薬も、患者さんの体の安全を守るために、品質や供給の規制管理を実施することの重要性を述べました

伝統薬の規制が整っている国は、まだ、WHO加盟国の約20%という状況です。

現代では、世界単位で研究開発、原末生産、販売、製材加工などの製薬業務を分担して行っています。

このように薬剤を取巻く状況が変化していて、薬剤師の規制管理における責務は、さらに重要になっています。

発表者;インドネシアのR氏は、医薬品の開発について述べました。抗悪性腫瘍剤や感染症の治療薬の約6割は、天然物由来です。天然資源が豊富なインドネシアの出番ともいえます。

発表者;インドネシアのU氏は、伝統医学は自律性・善行・無危害・正義という生物医学の倫理4原則のうち、無危害・善行に関して十分に検証されているとはいえないと。

なぜなら、現代医学が臨床試験を行うにも拘わらず、伝統医学は歴史伝承を根拠にすることが多いから。

また、伝統医学は国の財産。研究を介して、倫理性を確保し、発展させていくことが重要と述べました。

インドネシアの薬剤師

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インドネシア薬剤師の数は、約2億4千万人の人口に対して約3万6千人で、あまり多くありません。

2009年、インドネシアでは新しい法律ができました。

このときにやっと、薬剤師は国家資格となり、薬剤師の役割が明確にされました。

薬剤師の権限

インドネシアの医薬品の生産や流通、そして処方箋に関した患者サービスから研究開発までの色んな薬学的プロセスにおいて、薬剤師が権限を持つということになりました。

薬剤師は出荷後の医薬品の規格、に責任を持つことになる唯一の職業となります。

そのため、医薬品の説明や解説を行わなければいけません、

インドネシアの薬剤師の役割とは

地域の一次医療である国営地域医療センターや診療所で働く薬剤師の数はまだ、不足がちです。

少数ですが、患者インタビューをしてみると、薬剤師が患者さんに対して行っている薬学的ケアを患者さんたちはあまりわかっていないようでした。

薬剤師の職能が活かされ、確立されるためには薬学的ケアを患者さんたちに理解してもらう必要があります。

インドネシアの薬局事情

インドネシアでは、医師も薬局を持つことができます。そのため、医師が経営している薬局も珍しくありません。

例えば、薬局の二階や近所が診療所というケースも少なくありません。

薬局での薬剤師の仕事は、医薬品の仕入れ、販売、マーケティング、その他薬学的な業務で、調剤はテクニシャン(助手)もやります。

薬剤師1人にテクニシャンが2~3人が一緒にやっています。