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栄養価の高い果物の筆頭に挙げられるバナナ。甘くて手軽に食べやすくて老若男女に好かれています。赤ちゃんの離乳食としても最適です。

そ んなバナナが一躍脚光を浴びたのが、1984年のロスアンゼルスオリンピックの時です。アメリカの選手達が選手村に大量のバナナを持ち込んで食べていたこ とがわかり、大きな話題となりました。

これがきっかけとなって、日本でもバナナをスポーツフーズとして広く活用されるようになったのです。

胃にもたれずに疲労回復

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アスリート達にとって大切なスタミナ源は、何といっても筋肉に蓄えれたグリコーゲン!

グリコーゲンの元は炭水化物です。彼らはグリコーゲンを筋肉に大量に蓄えておくために炭水化物をできるだけ多く摂るように配慮しています。

バナナは炭水化物が豊富で、しかも手軽に食べることができるのでアスリート達にとっては都合のいい食べ物。

バナナは熟すと、炭水化物が甘味の成分ブドウ糖や果糖に変わります。ブドウ糖や果糖は体内に逸早く吸収されるため、エネルギーに変換されるのも速く、ハードなトレーニング後でも胃に負担なく、栄養補給できます。その上、バナナには疲労回復にも効果のあるカリウムも豊富に含まれています。

また、グリコーゲンを体内で効率よく利用するためには、クエン酸の働きが鍵を握っていることがわかっています。

アスリート達の間ではクエン酸が豊富に含まれたオレンジジュースとバナナを一緒に摂るというスタイルが流行っているそうです。

免疫力のアップ!

バナナは優れた栄養食品で色んな効能効果がありますが、なかでも近年、注目されているのは、免疫増強作用。

マウスに人間の体重に換算してバナナ2本分の抽出液を注射したところ、免疫力を上昇させるTNF[腫瘍壊死因子]の生産量が摂取しなかったマウスに比べて100倍以上になったという報告があります。

TNFは体内の免疫システムの中でも重要な作用を持っています。

バナナは免疫システムを活発化させることによって、がんを予防するだけでなく、治療効果も期待できるのではと言われています。

バナナのどの成分が免疫力をアップさせるのか、ヒトでもマウスと同じ効果が見られるのかを確認していく研究が現在、行われています。

バナナの欠点

良いこと尽くめのバナナの様に思えるのですが、欠点もあります。

バナナに含まれる5-ハイドロキシトリプトファンは、消化されていく間に5-ハイドロキシトリプタミン(セロトニン)を経て、MAO(モノアミン酸化酵素)によって5-ハイドロキシインドール3-酢酸や5-メトロキシインドール3-酢酸に代謝されます。

MAOを阻害する働きを持つ抗結核薬のイソニアジドを同時に飲むと、その代謝が阻害され、セロトニンの血中濃度が上がり、セロトニンの中毒症状をひきおこしやすくなります。

現在でも、結核を発病する人は<結構、います。昔に比べれば、良い治療薬に恵まれ、死亡率もかなり減少しました。

しかし、この薬を飲んでいる結核患者さんは、バナナによってセロトニン中毒症状を引き起こすこともあります。

バナナはエネルギー補給のイメージが先行しているので、服薬指導には前述のことを頭に入れて指導に配慮したいものです。