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医師、薬剤師、患者さん、それぞれに現在の医薬分業を項目別に質問してみました。

分業のメリットの理想と現実

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待ち時間について

理想……患者さんが町の薬局に院外処方箋を分散してくれれば、病院で薬を待っていた頃よりは,調剤待ち時間は短くなります。

処方箋を病院から薬局にFAXすれば、患者さんが薬局にこられるまでに、調剤をし終えています。

現実……

A薬剤師「処方薬を薬局に常時在庫していないものであれば、患者さんに再び来てもらう必要があるので、待ち時間短縮とは言えないと思います」

B薬剤師「患者さんから待ち時間が、長いという不満はよく聞かされます。丁寧に監査をすれば、時間がかかり、患者さんは去って行ってしまわれます」

医師「現状では、調剤薬局に行ってもただ薬が渡されるだけです。待ち時間ということから言えば、二度手間では?」

A患者さん「風雨などで天候が悪い日などでも、別の場所(薬局)に移動しなくてはいけないので、行くのが面倒になる時があります。大きな病院だけでもいいから、悪天候のときは病院内でえもらえるようにしてほしいです」

B患者さん「病院でも薬局でも待たされ、効率が悪いです。ただでさえ体調が悪くて病院に行っているのに、待ち時間が短縮されないのは辛いです」

 

門前薬局にどうしても患者さんが、集中しやすいです。

そのため、門前薬局主流の医薬分業では、待ち時間は理想通り短縮されません。

また、面で処方箋を受け付けている薬局は、処方箋を持ち込まれても在庫が無い場合があり、患者さんに迷惑をかけているのが現状のようです。

在庫不足が待ち時間を延長させてしまうという悪循環に陥るようです。

制度が待ち時間の短縮を阻害しているのではと考えます。つまり、数か月にも及ぶ長期の処方や服薬指導加算算定のため、指導時間が延びてしまうことも待ち時間が長くなる一方だと困惑する薬剤師もいます。

処方ミス発見

理想……医薬分業では、薬局薬剤師が処方監査を行うことで、二重チェックが可能になり、医師の処方ミスも発見しやすくなります。

院内に薬剤師がいない開業医の場合、このようなメリットは大変、

有益です。また、複数の医療機関で処方された医薬品の重複投与、相互作用を薬歴簿から確認できることもメリットになります。

現実……

薬剤師はこの辺りの仕事はうまく言っていると感じていますが、患者さんは実感がわかないという声が大きかったようです。

これらの業務は、患者さんの目に触れることがあまりないということもあり、このような仕事もあることをこの質問で初めて知ったという患者さんがいました。

医師の評価は、患者さんとは逆で上々です。二重チェックになっていて助かっていると薬剤師の職能を認める医師が多かったです。

医療費の効果的な使用の達成度

理想……院外処方箋を発行すれば、病院は外来に要する医薬品の在庫を抱える必要がなくなったため、医師は在庫の量を考えずに、処方薬を選択できます。

そのことが医薬品の適正化使用を促し、結果として医療費を節約することにもつながります。

現実……

A薬剤師「在庫に左右されず医薬品が適正に使用されているとは思えません。

医師の専門分野では適正使用になっていると思われるケースもありますが、専門外では漠然と同じ処方が繰り返されていたり、他の専門医に紹介するわけでもなく、強力な薬が使われている例が多く見受けられます」

B薬剤師「文字通り医師は、在庫に左右されずに処方できます。特にクリニック等はそうではないでしょうか?」

A医師「やはり在庫を抱えなくて良いことが大きいです。院内処方で在庫を抱えれば、無理してでも、それらを処方しようと考えてしまうかも」

B医師「薬局に処方された薬が無い場合もあり、患者さんは処方箋を持って他の薬局を回らなくてはいけなくなります。あまり一般的でない医薬品は、院内においておくべきではないでしょうか?」

医薬品の適正化が進むことにより、医療費の効率的な使用が達成されているかと尋ねると。医師、薬剤師、患者さん3者とも、達成されていると答えた人のほうが少数でした。

「元々、医師、特に勤務医は在庫を気にせずに書いています。医薬分業で医療費が減るというのは幻想にすぎません」と医療専門家は話していました。