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食べない日は無いと思えるぐらい食卓に出る玉ねぎですが、生活習慣病の撃退にものすごい能力を発揮します。

何故、私たちの体にいいのか、考えて行きたいと思います。

日本には明治時代に伝来

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玉ねぎは一年中、店先に並んでいます。安価で食材としてもレパートリーが非常に多く、使いやすいですね。

玉ねぎのルーツはイラン、アフガニスタンなどがある中央アジアと言われています。

日本に伝わってきたのが明治時代。第二次世界大戦後、爆発的に消費量が上がりました。

一般家庭でも洋食が頻繁に作られるようになったからです。

ヨーロッパでは、薬の代わりに

ヨーロッパでは、玉ねぎを風邪薬、下痢止め、利尿剤の目的で使われていました。

日本でも玉ねぎの薄皮を煎じて飲むと、血圧が下がるなどという昔からの民間療法があります。

現在は、健康ブームということもあって、テレビや雑誌が玉ねぎを頻繁にとりあげたり、玉ねぎの成分を使ったサプリメントが販売されたりと、玉ねぎは色んな「薬効」を持つ、健康に良い野菜として広く、人々に知られています。

玉ねぎのニオイのもとに素晴らしい効果が!

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玉ねぎの仲間にネギ、ニラ、ニンニクがありますが、これらユリ科ネギ属香味野菜は、独特なニオイを持っています。

このニオイの元をジスルフィド類と言い、この物質にたくさんの効用が確認されています

ジスルフィド類が玉ねぎなどから生成されるまで

玉ねぎをまず、切ります。切ることで壊された細胞の中からCSリアーゼという酵素が出てきます。

この酵素が玉ねぎに含まれている含硫アミノ酸を分解し、涙が出てしまう辛みの成分でもあるチオスルフィネート類を作ります。

このままの状態で室温に放っておくと、チオスルフィネート類が熱反応で変化し、その時に独特なニオイを出すジスルフィド類に変わるのです。

ジスルフィド類で血液サラサラ&血糖値が低下

ジスルフィド類には、抗酸化作用や抗血小板作用(血液を固まらないようにする)があり、血液をサラサラにします。

玉ねぎの濃縮乾燥粒を続けて飲んだところ、食後二時間値の血糖値が低下したという報告がありました。

ジスルフィド類の血糖値を下げる作用は、」インスリンの分泌を促のではなく、インスリンの感受性を高めることで血糖値を低下させるのではと予測されています。

ジスルフィド類はタンパク質の糖化を抑える働きも!

糖化というのは、体の中で過剰に増えた糖がタンパク質にくっつき、タンパク質を変性、劣化させた時にAGEs(糖化最終生成物)という老化物質を作ってしまう反応のことです。

この老化物質は分解されにくく、蓄積していきます。

この蓄積が糖尿病性腎症、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症といった重い糖尿病の合併症を引き起こします。

そのような糖尿病患者さんが、玉ねぎを積極的に摂れば、合併症の発症、進行を遅らせることができる可能性があります。

玉ねぎの中のジスルフィド類以外の物質の効能効果

ジスルフィルド類の他に、辛み成分の中にチオスルフィネート類という物質があります。

この物質にも強力な抗酸化作用、抗菌作用、鎮静作用などがあります。

さらにニオイがない成分であるサイクロアリインなどの含硫アミノ酸にも、ニオイがある物質と同じように抗血栓作用や血中コレステロールを下げる作用があります。

虚血性心疾患のリスクが1/3に減少!

ポリフェノールの一種であるケルセチンも玉ねぎの成分ですが、この成分も強力な抗酸化作用をおこすことでよく知られています。

やはり、たくさん摂っている人は虚血性心疾患になりにくいと言われています。

しかし、玉ねぎがいかに生活習慣病の改善に期待されているかがわかったとしても、食食べ方を工夫しなければ、これらの良い効能効果をひきだすことはできません。

ジスルフィド類の血糖降下作用を期待する場合

一日に必要な摂取量は中玉ねぎの1/4(ジスルフィド類50g)でOKです。

しかし、ジスルフィド類ができる過程の中間生成物のCSリアーゼは、玉ねぎを切らなければ、細胞内から出ることができません。

又、熱を加えると、この酵素は失活してしまいます。従って、玉ねぎを加熱してしまうと、ジスルフィド類は作られません。

そして、辛みやニオイを抑えるために、玉ねぎを水にさらしますが、ジスルフィド類やチオスルフィネート類は水溶性なので、水に溶けだし、せっかくの有効成分が摂る時には、玉ねぎから抜けて、減ってしまうということになります。

水にさらさず、室温で放置が理想

このような玉ねぎの多種の有効成分を体内に無駄なく摂り入れるためには、まず、切ったら、室温で30分間、放置します。

そして、水にさらさず、そのまま使うことです。

玉ねぎを煮込んだ場合は、ジスルフィド類などが流れ込んだ煮汁も一緒に飲んでしまいましょう。

ジスルフィド類は熱を加えると、トリスルフィド類などに変わってしまいますが、これらもジスルフィド類と同じような効能効果があると言われています。

熱を加えると、甘くなる玉ねぎ

カレーやシチューの玉ねぎは甘くておいしいですよね。

生の辛い玉ねぎと同じものとは思えないほど甘くなっています。

何故でしょうか。

玉ねぎの辛みの成分は熱を加えると、玉ねぎにたくさん含まれているフラクタンが分解されて、フラクトオリゴ糖が作られます。これが甘味の正体でもあります。

フラクトオリゴ糖は便秘解消に効果あり

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フラクトオリゴ糖は、消化吸収されにくいオリゴ糖です。

そのため、玉ねぎを」沢山食べたからといって、血糖値の上昇もあまりありません。

そして、フラクトオリゴ糖は腸内のビフィズス菌という善玉菌の栄養源となり、善玉菌を増やす作用があります。

また、腸内で乳酸などを発生させ、善玉菌が住みやすい酸性に傾けてくれます。

このように腸内環境を整えてくれるフラクトオリゴ糖は便秘解消の効果があります。さらに熱にも強く熱を加えても有効成分の損失はほとんどありません。

このフラクトオリゴ糖は特定保健用食品の許可がおりていて、ドラッグストアなどでは、フラクトオリゴ糖入りのサプリメントがたくさん売られています。

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実は玉ねぎ自体はもともと糖度が高いのです。

ただ、含まれる辛味成分がとても強い為辛さしか感じなくなってしまうのです。

辛味成分は熱を加えることで変化 し辛味が無くなっていきます。そこでもともとある甘さが引き立ってきます。

加えて、玉ねぎに豊富に含まれているフラクタンの分解でフラクトオリゴ糖が生成 され、更に甘味を感じることとなります

フラクトオリゴ糖は難消化性のオリゴ糖で、消化吸収することは難しい為、糖分の取りすぎなどを気にする必要はありません。

また、それだけではなく、一般に「ビフィズス菌の栄養となり、菌を増殖させる」などといわれています。

その有効性については、フラクトオリゴ糖を関与成分として、「おなかの調子を整える食品」、「ミネラルの吸収を助ける食品」として特定保健用食品の許可がされています

玉ねぎは便秘解消にも効果的!

玉ねぎには食物繊維が豊富ですから、便秘解消にも効果が期待できます。

特に玉ねぎには水溶性の食物繊維が豊富なのですが、便を柔らかくして排便をスムーズにしてくれます。

不溶性の食物繊維は便の嵩を増して、蠕動運動を活発にしてくれるのですが、腸の働きが低下しているとかえって腸内に留まってしまうので、かえって便秘を引き起こします。

ですから便を押し出す力の弱い女性などは、水溶性の食物繊維をたくさん摂った方が便秘が解消しやすいのですね。

また玉ねぎにはオリゴ糖が入っていますが、野菜の中でも一番豊富に含まれると言われています。

オリゴ糖は腸内の善玉菌を増殖させて、腸内環境を整えてくれますから、便秘解消にも効果があります。

しかも玉ねぎのオリゴ糖はフラクトオリゴ糖といって、難消化性のオリゴ糖であり、腸内の善玉菌のエサとなる他、有機酸を発生させるので、腸内を酸性に保つのに有効です。

腸内の悪玉菌はアルカリ性の腸内環境を好むので、酸性に傾いた腸内では生息しにくいのです。

また有機酸は腸の蠕動運動も活発にしますから、フラクトオリゴ糖を豊富に含む玉ねぎは、腸内の毒だしには効果が高いのです。

さらにオリゴ糖は熱にも強いので、加熱調理しても玉ねぎの有効成分は無くなりません。

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この他、玉ねぎの代表的成分といえば硫化アリルですが、硫化アリルも便秘解消に効果を発揮します。

硫化アリルは腸の蠕動運動を促進する働きがありますから、玉ねぎは頑固な便秘を解消するには持ってこいの野菜なのですね。

でも毎日玉ねぎを食べるのって中々大変ですよね。

手軽に玉ねぎの栄養素を摂取するならサプリメントを活用すると良いでしょう。