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近年、病院薬剤師の地道な活動や業務が認められて評価が上がり、病院薬剤師の仕事に憧れを持つ薬剤師が増えてきました。

その評価は2012年~2014年の調剤報酬の改定に現れています。

  • 2012年:病棟薬剤業務実施加算 100点
  • 2014年:退院時薬剤情報指導管理料 90点
  • がん患者指導管理料3:200点

これらはいずれ、病院薬剤師の年収アップにもつながる可能性も出てくることでしょう。

高度なスキルが磨ける病院の業務

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大学病院など大規模な病院では、薬剤師が活躍できる場は多岐にわたり、薬剤師の主軸となる調剤業務以外でもスキルを幅広く身につけることができます。

CRC(Clinical Research Coordinator、臨床研究コ-ディネ-タ-)

治験責任医師の元で治験のスケジュール調整、治験中患者のサポート、症例報告書作成に関与するなど、CRCは新薬開発において重要な役割をもち、医療の進歩に欠かせない存在となっています。

調剤業務とは違う方向から薬学の知識を活かしてできる仕事です。

CRCとして働くには特別な資格は必要ありませんが、医学的に専門性の高い知識が必要であるため、薬剤師がその仕事を担うことも少なくありません。他に看護師、臨床検査技師などの資格をもったCRCもいます。また、CRCのスキル向上のため、いくつかの団体でCRCの認定試験などが行われています。

専門薬剤師

薬物治療における高度な技能と知識を色んな分野の専門薬剤師が誕生しています。

糖尿病、がん、腎臓病。……。専門薬剤師とは一般の薬剤師以上に高度な専門性を持ち、チーム医療に参画して患者さんの薬物治療に関わっていきます。

特に大学病院をはじめ、大手の病院では複数の診療科があるため、幅広い知識の上に自分に適した分野の専門性を立てていくことができます。

そして勉強して専門薬剤師の入り口ぐらいのレベルにもっていきます。大体このレベルまで平均5年かかると言われています。

それから、10年で、専門性を深めて専門薬剤師の資格をとり、やがて指導者になっていきます。

このころが大体30代。この時期に一度、自分の薬剤師としての生き方の見直しをする人が多いようです。

専門性をさらに磨くため、または経営に関わるため、異動、転職をする人達が出始めます。体力、気力共に充実している30代は変化を恐れず、挑んでいく時期になります。

女性薬剤師に働きやすさを提供

女性薬剤師は結婚、出産、育児と人生の中で仕事が続けられない時期を何度か迎えます。

最近の病院はそんな女性薬剤師をサポートする産休、育休時短制度などが、設けられています。

また、病院に保育園、幼稚園が併設されるなど。女性薬剤師も働きやすさに気を配る病院も増えています。

薬学生の3割が病院に就職

病院薬剤師の評価が上がり、調剤報酬の改定をきっかけに病院の求人数も増えてきました。

4年制薬学教育の頃は、卒業生のうち病院、診療所の調剤部門への就職は約15%でしたが、6年制になってからは、約3割の学生が病院を希望しているそうです。

「病棟で患者に接し、チーム医療の一員として活躍したい」という意欲ある学生が増えています。

先輩病院薬剤師の声

がん専門薬剤師

外科の病棟業務や外来化学療法室に出向き、医師に支持療法の提案もしています。

患者さんへの抗癌剤の説明等は薬剤師が行うことで、一人あたりの医師の診療時間が短縮することができ、医師の負担が軽減されました。

DI室勤務

DI室では新薬情報の収集、院内で発生したヒヤリハットの集計や医師からの薬剤に関する問い合わせなどに対応。

院内発行の医薬品に纏わる情報誌の編集も行っています。

病棟担当の薬剤師

病棟に設置された薬剤師専用のパソコンの電子カルテに服薬指導の内容を書き込んだり、患者さんの検査値をチェックしたりしています。

医師や看護師から薬剤選択の助言を求められることも。また、患者さんと接することで、副作用の兆候に気付く、治療効果が間近でみられるなど、大学で学んだ知識を生かす機会に恵まれています。

大変遣り甲斐があり、たとえ業務の厳しさがあっても乗り越えて仕事をしていきたいと考えています。