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薬剤師は患者さんの服薬コンプライアンスをあげるために色んな工夫をしています。

「苦い薬は飲まない」

「すぐにむせてしまう」

などなど……。

薬を飲むのが苦手な子供や高齢者は多いです。

飲みにくい原因を突き止め、飲み易くするために薬剤師がどんな工夫をしているのでしょうか?

子供編

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子供は特に苦みの強い薬を嫌います。

最近は苦みをマスクする技術の改善などで、昔に比べると、随分、飲み易くなりました。

 

それでも3割ぐらいは、嫌がる子供に無理に薬を飲ませているようです。

また、飲ませてもすぐに吐き出してしまうなど、本当に薬が飲めない子供が10%いるようです。

 

薬を飲むのを嫌がる子供には空腹時がいいようです。只、脂溶性の薬剤は、空腹時の服用は吸収が低下するので食直前に飲ませてみるといいで

しょう。

甘くて水分の少ない食品に混ぜてみる

薬剤は水で服用するのが一番、理想的ですが、口中で薬が溶けてしまい、苦みが出ると、耐えられなくなり、すぐに吐き出してしまう子供も少なくありません。

そんな時は甘くて水分の少ない食品に混ぜて飲ませる方法をお薦めします。

薬を混ぜる食品の例

ベビーシュークリーム、少量の水で溶いたミルクココア、練乳。辛党の子供には、のりの

佃煮やふりかけと一緒にご飯にかけて食べさせる手もあります。

ポイント

薬が溶けると、苦みが出る恐れがあるので、薬を溶かし込もうとせずに、さっと混ぜてすぐに飲ませましょう。

薬にコーティングがされてある場合、胃酸で剥がれるようになっているので、インフルエンザ治療薬のタミフルなど一部の薬を除いては、酸性食品への混合は禁物です。

オレンジジュース、スポーツドリンク、ヨーグルト等は酸性度が高く、苦みが強く出てしまうので、避けましょう。

例外もあり

上記のような方法が、基本的な苦味を軽減する方法になりますが、時として例外の薬があります。

 

それはタミフルドライシロップ。ある薬局が自分達の舌で確かめてみました。

タミフルドライシロップをメーカーの患者向けのパンフレットの中で飲みにくくなると示唆しているリンゴジュース、乳酸菌飲料を混ぜてみたら、水で飲むよりも飲み易くなったというスタッフが多かったと言います。

その他、酸味の強いヨーグルト、ゼリー、ピーナッツクリームやチョコアイスなど強い甘味のものに混ぜてもよく、逆に甘さを控えたバニラアイス、プリンなどでは飲み易くはならなかったと言います。

 

服薬補助ゼリー等の活用

薬の苦味を軽減するために作られた服薬補助ゼリーも薬を嫌がる子供の服薬を容易にします。

ゼリー状とペースト状があります。只、

ゼリー状の商品でチョコレート味以外のものは酸性なので、マクロライド系の薬など苦味が強い者に対しては不向きです。

子供を騙さないことが重要

子供が薬をゼリー等の中に入れていると気づいた場合、母親への不信感が芽生え、食事を拒んだり、一切の薬物を受け付けなくなったりすることがあります。

薬が中に入っていると説明し、納得させた上で食べさせるようにすることが重要です。

高齢者編

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高齢者は嚥下機能が低下していることが多く、粉薬等は上を向いて飲むと、誤嚥をおこしやすくなります。

「とろみ」を混ぜて服用

食事の時、汁物にとろみをつけると、誤嚥が改善されますが、服薬時も同様です。

嚥下機能の低下具合によって、適切なとろみは異なってきますが、たまにむせる程度であれば、服薬時に飲む飲料に軽くとろみをつけるだけで飲み易くなります。

また、上を向いて粉薬を飲むと、むせやすくなるので上を向かずに服薬する工夫をします。

例えば、薬をオブラートに包み、スプーンにのせて軽く水を湿らせた後、すすり込むように飲めば、下を向いた姿勢で楽に飲むことができます、

飲み易い剤型への変更

口腔内崩壊錠のように水なし、あるいは少量の水で飲める剤型は、嚥下機能の低下、口渇の時に有用です。

薬の嗜好は大人でも重要

子供ほどではないが、大人でも薬の味が良い方がコンプライアンスは向上します。

特にジェネリック薬品は剤型を小型化したり、ゼリー形状、香りをつけたりと様々な薬剤が出ているので、これらの薬に変更するのも一つの方法です。