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医薬分業が進み、町の薬局も患者さんの「かかりつけ薬局」として頼れる存在として期待されてきましたが、実際のところはどうなのでしょうか?

日々の医師と薬剤師の接点は、処方せんに対する疑義照会が主です。

この疑義照会を通して医師たちが、日頃から薬剤師に対して感じている声や思いを拾ってみました。

医師の薬剤師に対する不満

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医師たちが薬剤師に対して一番に感じていることは、医師とのコミュニケーション不足と臨床医学の知識不足です。

臨床医学の知識不足に関してはこれから、6年制卒の臨床医学にも精通した薬剤師が輩出されることに期待が寄せられていると考えます。

医師とのコミュニケーション不足も結局は、臨床医学の知識不足からくる自信の無さからくるものと医師たちは痛感しています。

これではチーム医療の一員として医師に認めてもらうのは難しいと思われても仕方ありません。

疑義照会の時、医師に対して「これでよろしいでしょうか?」という一歩引いたような言い方はNG!

医師の処方変更が必要と薬剤師が考えた場合、薬剤師は薬理、薬物動態学的に自分の考察から考えた代替案までを話すべきと医師たちは考えています。

ここまで話してこそ、薬剤師としての職能を活かしたと言えるのです。

代替案を医師に考えさせるのではなく、薬剤師自身が考え、薬剤師側から提議していくのです。

たとえ、代替案が採用されなかったとしても、内容のある提案に医師は、その薬剤師を一目置くようになることは間違いないでしょう。

間違わないように調剤をという受け身の姿勢だけでなく、問題点を薬剤師のほうから積極的に医師に提言していく、これが医師の望む薬剤師とのコミュニケーションなのです。

薬剤師の言い分

薬剤師が疑義照会した場合、薬剤師に対して協力的な医師とそうでない医師がいます。

薬剤師が処方せんの中の問題を提議しようとすると、「薬剤師は医師の書いた処方せんに文句を言うな」「医師の言うままにやればいい」などと非協力的な医師もいます。

特に高齢の医師は、薬剤師の言うことに耳を傾けようとしないことが多く、薬剤師の悩みの種でもあります。

このような場合、新人薬剤師の指導的立場の薬局長は言います。

「薬剤師の活動に理解を示さない医師に対してエネルギーを使うぐらいなら、薬剤師を理解しようとしてくれる医師に注ぐべきです」と。

薬剤師を理解しようとしてくれる医師に貢献し、認めてもらうことで、理解してくれなかった他の医師たちも薬剤師の活動に興味を持ってくれるようになるはずと考えます。

医師の対応が悪くても一々、気を落とさないで

ある医師が言ってくれました。

「医師は薬剤師にミスを指摘されてしまうと、患者さんの体に大きな影響を与えない内容であれば、多少のプライドもあって、つい『変える必要はない』と言ってしまうことも。

しかし、電話を切った後に、ひそかに反省しています。医師の接し方が悪くても、気を落とさずに疑義照会を続けて欲しい」と。

医師だけでなく、薬剤師も連携して患者さんをサポートしていくという意識があれば、医師たちの対応が悪いからと言って落ち込んでいる場合ではありません。

疑義照会の必要性があれば、怯むことなく、積極的に照会していかなくてはいけません。

医師たちが医薬分業のメリットを感じる時

①たくさんの医療医薬品が出回っていると、一緒に出せない薬、組み合わせの悪い薬など、そう簡単には医師たちも覚えられません。

また、患者さんが別の病院に通っている場合、患者さんが言うのを忘れても、薬局が作製したお薬手帳を見れば、わかることです。

薬局がきちんとそのあたりを管理してくれ、患者さんに薬が渡される前に情報をキャッチできた時。

②処方薬の重複が避けられることも医薬分業の大きなメリットです。

他の病院で頭痛薬をもらい、当院で腰の痛みを処方した後、薬局から疑義照会があって、この患者さんはすでに他で鎮痛剤を飲んでいるとわかった時。

③患者さんは医師の前では薬を飲んでいる振りをしますが、薬局では「この薬はあまっているからいらない」と、特に高齢の患者さんは言ったりします。

医師には話せなくても、薬剤師なら話せることも多いようです。このあたりの病院と薬局の情報交換が円滑にできた時。

まとめ

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ここには書いていませんが、医師たちは医薬分業のデメリットも感じています。

しかし、このようなデメリットを医師たちに感じさせないようにすることは、薬剤師側の活動、医師への働きかけで可能になると思われます。