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門前の診療所の院長が高齢のため、突然、閉院しました。

数年内に院長の息子さんが後を継ぐということなので薬局を続けたいと考えた場合、薬局としては閉鎖の影響を最小限に留めたいと考えます。

閉鎖の影響を最小限に抑えるためにはどのような対策をすべきでしょうか?

因みに、処方箋の応需枚数は1500枚/月 月商は約1000万円という薬局で考えてみます。

このようなケースは珍しくありません。医師も人間である以上、病気。死亡ということは当然ありえます。

門前の医療機関の突然の閉鎖、処方箋ストップ、あるいは処方箋の枚数が激減した時の薬局が受けるダメージはかなり大きいです。

このような場合、薬局経営者が真っ先に考えなくてはいけないことは、「資金ショートによる倒産」です。

資金ショートとは、卸、メーカーなどへの支払日に金融機関の預金残高が不足し、支払ができなくなる状態を言います。

薬局の資金繰りの状態を把握すること

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資金ショートのため、卸への支払いができなくなると、卸の信用を失い、このまま放っておくと。何れ倒産ということになってしまいます。

このような事態にならないようにするために、薬局は資金繰りの状態を正確に把握しなくてはいけません。

閉鎖2か月後に倒産の危機が!

窓口収入を月商20%、薬剤原価(卸に支払う薬剤費)を月商の65%と仮定し、取引代金の締め日から支払日の猶予期間(支払いサイト)は4か月に設定します。

一般的には支払いサイトを3,4か月にしている薬局が多いようです。

そして診療所の閉鎖です。例えば。12月に閉鎖した場合、翌年の一月から月商1000万円から350万円に減額したとします。

1月、2月は窓口収入が200万円から70万円まで激減しますが、11月,12月分の保険収入(800万円/月)あるから、9月、10月の分薬剤費(650万円/月)を支払っても手元の資金にはまだ余裕があります。

ところが3月に入ると、保険収入が280万円(1月分)に激減します。そして卸へ(11月分の薬剤費)650万円を支払います。

人員を減らして人件費等を抑えたとしても、手元の資金は大きくショートしてしまいます。

銀行から借り入れて支払うという方法がありますが、閉鎖する診療所の門前薬局の借り入れとなると、少々、難しいかもしれません。

改善策

では、どのようにすればいいでしょうか?例えば、医院閉鎖の12月から3、4か月目に支払うべき買掛金を分割して支払うことができないかと、卸に交渉してみます。

一月にいくらなら支払えるかを考えてみます。

人件費や家賃などの固定費を約100万円(常勤1人、パート2人、そして家賃など)に抑えれば、月商が350万円になっても、卸への支払いが250万円程度までであれば、何とか薬局が存続できる計算になります。

閉鎖後の薬剤原価は約227万円(月商の65%)で、差し引いて毎月20万円程度は買掛金の分割支払いに充てることができます。

つまり、3月、4月の2か月分の買掛金を60回に分けて、月に22万円ずつ支払うことにして資金ショートを防げばいいのです。

こうすることで、60か月かけて、支払いサイトを2か月短縮することになります。

また、同時に医薬品の在庫を極限まで絞り、未開封医薬品を返品し、その金額を支払いに充てることで分割回数もしくは1回の支払い金額を減らすのです。

診療所の閉鎖後は、面の処方箋をいかに受け、増やしていくかがポイントになります。