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これまで調剤薬局の数は右肩上がりでしたが、薬価や診療報酬の引き下げ、消費増税という非常に厳しい状況で、これからは減少していくというのが大方の専門家の予測です。

調剤薬局のM&A(合併・買収)が活発化していますが、M&Aの多くは水面化で行われることが多く、なかなか表面化してきませんが、その数は着実に増えています。

買収額の相場は月商の3倍?

今から(2015年)から十数年前から、調剤薬局のM&Aが目立つようになってきたと薬局経営に詳しい関係者は言います。

それよりも前は他人から薬局を買うよりは、新規に開設した方が良いと考える経営者が多かったようです。

それは現在よりも利益が良かったからです。経営が安定するまでに時間を費やすようになってからは規模拡大の選択肢としてM&Aを検討する調剤薬局チェーンが増えてきました。

どのような企業がM&Aにおいて買い手になっている?

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1店舗でも2店舗でも買いたいと言ってくるのは3~4件の薬局を経営している30~40代の経営者が中心。

例えば、勤務薬剤師だと給料が頭打ちになるので、店を手に入れて独立したいと、30代の若い薬剤師等は考えるみたいです。

これに対して大手薬局チェーンは、最低でも5店舗以上を会社ごと買収したいという思いが強いようです。

何軒も薬局を立ち上げていくのは大変だけど、M&Aなら手っ取り早いというのが大手チェーンの共通した考えと言われています。

その背景には新規開設よりはM&Aのほうが、地元薬剤師会の軋轢が少なくてすむという事情があるようです。

一方、売り手のプロフィールと言えば?

10~20店舗は持っている調剤薬局チェーンが、営業効率の悪い薬局を切り売りするケースがあります。

また、過剰投資によって資金繰りが悪化してきたため、チェーンの中の優良店をやむなく手離したり、処方医の親族が経営している実質的な第二薬局を行政の指導で第三者に売り渡すこともあります。

また、後継者がいないと言った理由で片付ける場合もあれば、異業種から調剤薬局事業に参画したものの、考えていたほど利益が上がらずに撤退を余儀なくされたというケースもあります。

M&A仲介に熱心な医薬品卸

このような買い手と売り手の仲立ちをしているのが、医薬品卸、金融機関、薬局経営コンサルタントです。

その中でも卸を通じたM&Aがかなり多いと言われています。

それは日頃の取引を通じて、薬局に幅広いネットワークを構築している卸は取引先薬局が倒産すると、売掛金の回収が困難になるため、それを阻止しようとするためのようです。

金融機関が仲介するケース

先程の卸に対して、銀行、証券会社が仲介する場合は、会社ごと買い取るような大型案件のケースが多いと言われています。

薬局M&Aをビジネスとして手がけるコンサルタント

調剤薬局のM&Aを事業の柱にして、対象薬局の緻密な調査や評価まで手掛けるなど、今までの仲介の枠を超えた取り組みを行っている点が注目されます。

薬局の売買価格について

起業によってかなり考え方が異なるようですが、大雑把にいえば、「月商の3倍程度の額」あるいは「5年以内で回収できる額」が妥当な線のようです。

例えば、一日の処方箋受付枚数が60枚で、一か月の売上げ高が900万円の薬局の場合、売買における適正価格は、2700万円代(賃貸物件を前提した計算で土地代は含まれていない)ということになります。

まとめ

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調剤薬局は前ほど旨味がなくなったとはいえ、安定した保険収入が見込める薬局が手堅い薬局であることに変わりはありません。

そこへの投資意欲は業界の内外問わず、根強いと経営の専門家は言います。