高齢者の間違った思い込み

「もう、年だからタンパク質はあまりとらない方がいいわよね。腎臓に負担をかけてしまうから」などと、薬局の待合室などで、御年寄り同士が話されていることがあります。

成長期の子ども達は、これから大きくなるので特にタンパク質は重要です。

一方、もう成長は止まり、今度は少しずつ、身長なども縮んでいくばかりのお年寄りはもうタンパク質などは必要ないと考える人は多いです。若い人たちでもお年寄りに対してそう思っていることがあります。

しかし、それは間違った考えなのです。

高齢者も若者と同じほどのタンパク質を!

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人間の体を構成する主な物質は、タンパク質です。タンパク質は生命の維持に不可欠な物質であると同時に、酵素やホルモンの原材料でもあり、物質輸送や生体の防御に関与しています。

成長に使用されるのは、ほんのわずかです。そのため、高齢者も、タンパク質の摂取制限が必要な病気がないのであれば、タンパク質の補給は重要なことです。

70歳以上の男性のタンパク質摂取推奨量は、成長期の12~17歳の男性と同じです。女性の場合でも、僅か低い程度でほとんど変わりません。

多くの高齢者が、このことを意外だと驚きます。

タンパク質の積極的な摂取を推奨する目的

それは、高齢者の寝たきりの原因の一つと言われているサルコペニア(加齢性の筋肉量減少)の予防にあります。

高齢者はタンパク質の摂取不足により筋肉量が減少すると、身体機能や活力が下がります。

そのため、転倒して骨折しやすくなったり、歩きにくくなったり、内臓も弱ったりなどで寝たきりになっていくのです。

最近では高齢者の一日のタンパク質素賞摂取量をもう少し増やしてもいいと言う専門家もいます。

体タンパク質の合成を活性化させる一番のものは、やはりタンパク質摂取です。このことは科学的にも解明されています。

体タンパク質を効率よく合成させるには、摂取方法に秘訣があります。タンパク質の合成スピードには限界があるため、一食でたくさんのタンパク質を食べるよりは、3食に分けて食べるほうが一日当たりの体タンパク質の合成量が多くなっていることがわかっています。

また、運動後すぐに、タンパク質を摂ることがより筋肉作りに適していることが判明しています。